TOMOIKU*ブログ
9.32016
秋の病気に注意!眠い?食欲旺盛?感傷的?やる気ない?それは危険な「季節性うつ病」!
Contents
秋冬限定の病気!危険な「季節性うつ病」
秋になり食欲旺盛!何を見ても食べたくなる♪
涼しさも感じて、秋晴れの気候が気持よく、眠くて眠くてたまらない…
…という気分は、あなたもありますよね。
しかし、例年よりも食欲旺盛で眠くなる場合、要求が満たされなくて生理的現象である、食欲や睡眠を体が求める場合があ るのです。
どんなに暑くても夏は元気だったのに、秋になってから精神状態が不安定になったような気がすると思っている方、自覚症 状があるのであれば、対策を講じましょう。
過ごしやすくなる秋が好きな季節という方は多いのですが、その反面、「うつ」になりやすい時期でもあり、秋に症状が出る「秋うつ」と呼んでいます。
季節的な要因で起こるうつのことを「季節性うつ病(季節性感情障害:SAD)」といいます。
通常のうつは、食欲不振や不眠を訴える「定型うつ病」と、食欲旺盛にもなる「季節性うつ病」があり、誰でもかかるポピュラーな病気として「うつ病は心の風邪」という言葉まであります。
「季節性うつ病」は、主に秋から冬にかけて症状が悪化し、春先には軽減し、「通常のうつ」とは違った特徴があるのです。
9月10日は世界自殺予防デー(WHO) ・ 9月10~16日 自殺予防週間(内閣府)
うつ病やそれに伴う自殺の問題は日本だけでなく、 世界のどこかで、毎日3,000人もの人々が自らの命を絶っていると言われています。日本での自殺者数は、平成10年以降連続して年間3万人を上回り、自殺予防週間は、この期間の集中的なPR活動 を通して、命の大切さと自殺や精神疾患についての正しい理解を促していくとともに、 自殺の危険を示すサインや、それに 気づいたときの周囲の対応といった知識の普及を目的としています。
季節性うつ病の症状
秋うつは季節性のうつ病であり、秋から冬にかけて下記のような症状が現れます。
気分が落ち込む
わけもなく落ち込み感傷的になり、憂鬱な気持ちになります。仕事などで、意欲や決断力低下しているの を感じます。
疲労感
特に疲れるようなことをしている訳ではないのに、疲労感を感じインドアの生活をおくるようになります。
日中の強い眠気
前日ぐっすり眠たにも関わらず、日中でも眠気が強く、昼夜が逆転しまい症状がより悪化する場合があります。
食欲旺盛
食べたのにすぐに食べたくなり、その中でも特に炭水化物や甘いものを食べたくなる傾向があって、過食と運動不足が重なり極端に体重が増加する場合があります。
一般的な“うつ”でも気分の落ち込みや疲労感の症状は見られますが、秋うつには2つの特徴があります。
気をつけるべき特徴は?
うつ病でも真逆の症状があるので気をつけましょう
「季節性うつ病」 | 「通常のうつ病」 |
---|---|
十分な睡眠を取っても眠い | 眠れない |
食欲旺盛 | 食欲不振 |
食欲の秋なのだから、何でもおいしく見えて食べたくなり、涼しいのなから眠る気持ちよさもありますが、気をつけなければいけないのは、自分でただ単純に「おかしい?」ということを感じることです。
通常のうつ病と同じような症状である「疲労感・憂鬱感・気分の落ち込み・何に対しても意欲が持てない」など同じ症状の他に、睡眠時間をとっているにも関わらず日中の眠気を伴うほどの過眠や、食べたばかりなのに炭水化物や甘いものが食べたくなるといった過食症状があり、その結果、過食による体重の増加などの独自の症状も認められるのが特徴です。
秋うつは季節的な要因による“うつ”なので、季節が過ぎ春になると治ってしまい、「なんか調子が悪かったような気がするけど、春だから頑張ろう!」と気持ちも晴れてくるので、秋うつは見落としてしまうことがあります。
場合によっては、秋うつが重症化して一般的に知られている“うつ”に移行する可能性があるので、生活習慣の見直しをしましょう。
秋にうつを引き起こしやすい原因
夏の暑さから解放されて涼しくなり過ごしやすくなる秋ですが、「季節性うつ病」を引き起こしやすい原因を理解して、生活習慣にきをつけましょう。
日照時間の短縮
秋になると夏よりも日照時間が短くなるので、「セロトニン」というホルモンが減少して、うつになりやすくなるのです。
人の体は日光を浴びて、活発に活動できるように「セロトニン」というやる気を出すためのホルモンを生成するのですが、秋になると、日光を浴びる機会が少なくなるので、気持ちが落ち込みやすくなるのです。
昼夜の温度差
秋になると、日照時間と同じように、日中は夏のようなに暑い日もあるのに、夜は急激に涼しくなるので、昼夜の温度差が大きくるために、急激な温度差のために自律神経にも影響を与えてしまいます。
自律神経は、体温調節を司り、緊張状態をコントロールしてリラックス状態に切り替えるという、自分の意思ではコントロ ールできない神経のため、一日の温度差が激しい気候は自律神経に負担をかけてしまい、その働きが乱れてうつ状態を起こすのです。
秋のうつ病の対策はどうすればいい?
季節性うつ病を治す対策は、病院での治療では「高照度光療法」になりますが、生活習慣に気をつけることで、予備軍の方は対策を立てることができます。
光を多く浴びるように心がける
日照時間が短くなることで、セロトニンの分泌が減少して心のバランスに大きな影響を与えるため、セロトニンの不足への対策に最も効果的なのは、自然な太陽の光に当たるのが一番良い方法です。
うつ状態になると、外に出るのがめんどくさくなり、インドア生活になりがちですが、なるべく日中は外に出て光を浴びる習慣を作るようにしましょう。
なかなか外に出られない環境の方は、自宅や職場の照明を明るくするだけでも効果があります。
さらにそれも難しいという場合には、病院で季節性うつ病の第一選択療法として2500ルクス以上の高照度光を照射する「高照度光療法」という方法もあり、この方法は70%もの患者さんに効果が出ている治療法です。
セロトニンの分泌を促す生活と食事に気をつける
セロトニンは日光を浴びるだけでなく、生活習慣を改善することで体内での生成を促すことができます。
セロトニンの材料となる栄養素が取れていないと、光をいくら浴びてもセロトニンを生成することはできないため、食事に気をつけましょう。
セロトニンの材料となる食事は「トリプトファン」を含む食品を多く摂ることです。
トリプトファンはプロセスチーズ・アーモンド・肉・バナナ・ゴマ・豆乳などの食品に多く含まれ、脳内のセロトニンの濃度が高める効果がある炭水化物も一緒に摂るようにしましょう。
セロトニンを増やすことは、運動をすることによっても効果があります。
セロトニンを増やすためには、簡単な運動(ウォーキング・ランニング・サイクリングなど)を毎日15分以上継続的に行うことが大切です。
体を冷やさないようにする
秋は気温差が大きいことが「秋うつ」になりやすい原因の一つなので、体を冷やさないよう対策をしましょう。
お腹と腰を冷やすことなく温めることが大事で、羽織れる上着(カーディガンなど)などで体が感じる温度差を少なくしましょう。
腹巻をしたり、寒い日にはカイロを使うなどして温め、お腹を温めることで全身の血行も促し、胃腸の働きがよくなり、脳にも栄養が行き渡り、結果として自律神経が整いやすくなり、うつの解消へとつながります。
ゆっくりお風呂にはいることで、心身ともにリラックスできるので、シャワーで済ませないで、入浴は習慣にしましょう。
例年以上に食欲旺盛になったり、眠気に襲われたりしたら、「季節性うつ病」という病もあることを思い出しましょう。
毎年、秋にはおいしいものをお腹いっぱい食べて、景色もきれいになりますね…
まずは、食生活と適度な運動を心がける生活を基本に、おいしい秋を楽しみましょう。
ちょっとゆっくり時間を過ごしてみませんか?
<健康を意識した目的別レシピ>
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