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TOMOIKU*ブログ
8.122016
犬の手づくり食の食品別栄養は?肉の良質なたんぱく質は不可欠!
犬にとって肉は主食に匹敵するほど大切な食材です。
「犬の長寿の秘訣?」編をお読みいただくと、より深くご理解していただけます。
Contents
肉の良質なたんぱく質は不可欠!
人間の食材で「肉」というと主に牛肉・豚肉・鶏肉を指しますが、馬肉も食べた方がいいという話もあります。
これらに共通するのは良質なたんぱく質の宝庫で、良質なたんぱく質とは、体の中で合成することのできないアミノ酸がバランス良く含まれていることです。
私たちの食事で使用するお肉を、犬の手づくり食にした場合の栄養を考えてみましょう。
鶏肉は犬の手作り食で一番使用されるお肉
鶏肉が他の肉と大きく違うのは、脂肪が皮に集中しているところで、肌や粘膜を健康に保ってくれます。
皮を取り除けば、ダイエット中の犬にかっこうのたんぱく源になるので、ダイエットに最適な食材です。
逆に、皮膚疾患にかかっている犬にはコラーゲンが豊富な皮や骨を手作り食に取り入れて、ビタミンAも多く含んでいるので粘膜の強化にも役立ち、免疫力アップにつながります。
普段から煮たり蒸したりした素朴な調理方法で鶏肉を食べられるように慣らしてあげておくといいのではないでしょうか。
【主な栄養素】
たんぱく質・脂質・ビタミンA・ナイアシン・ビタミンB1・ビタミンB2・鉄・亜鉛・カリウム
【栄養効果】
動脈硬化予防、肝機能の強化、肥満防止、皮膚の健康維持
栄養と効能について
必須アミノ酸がバランスよく含まれ、特にメチオニンは豊富で、肝臓に脂肪がたまるのを予防してくれる働きがあります。
たんぱく質と脂質を主成分にビタミンA・B群や鉄、亜鉛なども含むヘルシーな肉で、淡泊な味わいとやわらかな肉質は、病後の滋養食としても最適です。
肉類ではレバーに次いでビタミンAが多く、皮膚や粘膜を健康に保つのに役立ち、皮膚の老化を防ぐコラーゲンも含まれ、相乗効果が期待できます。
また、鶏肉の脂質には血中のコレステロールを減らしてくれるリノール酸やオイレン酸が多いのも特徴です。
鶏卵
鶏卵はアミノ酸バランスの優れた理想的たんぱく源です。
老犬をはじめ肝臓病、腎臓病、糖尿病、ガンなどの犬に有益です。
栄養価が高く優秀なたんぱく源となる食材なので、いろいろなケースに活用できます。
ゆで卵なども、細かく刻んでトッピングしたり、仕上げにちょっと加えるなど、手作りごはんにプラスアルファするのに最適です。
【主な栄養素】
たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB2・ビタミンD・ビタミンK・鉄・カルシウム・リン
【栄養効果】
生活習慣病予防、老化の防止、コレステロール低下、スタミナを強化
栄養と効能について
鶏肉は食品から摂取しなければならない必須アミノ酸をすべて含むパーフェクトなたんぱく源です。
ビタミン類やミネラルもバランスよく含み、ビタミンAは皮膚や粘膜を保護して、免疫力を高めてくれます。
肝機能障害の改善や体力増強、病後の回復などに役立つメチオニンが豊富です。
注意:鶏卵の白身に含まれるアビジンという成分はビタミンの吸収を阻害するので、大量に摂取すると皮膚病などを引き起こす可能性もありますが、加熱すれば全く問題はなくなります。
牛肉はスタミナ増強できる活力食
活力を養いスタミナ増強が期待できるので、丈夫な体作りに必須!
鉄分が貧血の改善に有効で、豊富なコリンが糖尿病の予防にも役立ちます。
ただし、脂肪分も多く含まれるので、肥満を防ぐには、与えるときはほどほどの量にして、低脂肪の赤身の部位を活用しましょう。
牛肉の独特の甘みを持つ肉を好まない犬はいないでしょう。
【主な栄養素】
たんぱく質・脂質・ビタミンB2・ビタミンB6・ナイアシン・コリン・鉄・亜鉛・カリウム
【栄養効果】
成長の促進、生活習慣病予防、コレステロールを除去、貧血を改善
栄養と効能について
牛肉に多く含まれるたんぱく質は、骨や筋肉、血液などの主成分となるので、丈夫な体作りのためにも、特に成長期にはしっかりと摂取したい食べ物のひとつです。
ビタミンB群が多いのも、牛肉の特徴で、B2は成長を促進する他、動脈硬化や老化防止の働きがあります。
B6は健康な皮膚や歯を維持するのに役立ち、アレルギー症状の軽減にも有効です。
コリンは動脈硬化を防ぎ、生活習慣病の予防にも効果が期待でき、吸収率の高い鉄分が豊富なので、貧血や疲労回復にも効果的です。
豚肉は散歩好きな子の疲労回復をしてくれる食材
ビタミンB1の多い豚肉は、たっぷりと運動した後におすすめの食材で、愛犬の疲れをビタミンB1の働きで取り除いて体を活性化してあげましょう。
コラーゲンも豊富で、カルシウムの吸収を促進し、丈夫な骨を作るのに役立つので、成長期の犬は積極的に摂取するといいでしょう。
ただ、豚肉には寄生虫がいる恐れがあるので加熱を十分にしてあげてください。
【主な栄養素】
たんぱく質・脂質・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ナイアシン・鉄・カリウム・亜鉛
【栄養効果】
疲労回復、体力増強、高血圧・動脈硬化予防、血行を促進、皮膚の健康維持
栄養と効能について
豚肉の栄養特性はビタミンB群が多いことで、疲労回復ビタミンと呼ばれるビタミンB1を多量に含んでいます。
B1には、疲れのもととなる乳酸が体内に蓄積するのを防止する働きがあり、脳の中枢神経や末しょう神経の機能にも深く関わり、筋肉や神経の疲労を取り除いてくれます。
そして、成長を促進するビタミンB2や肌の健康を維持し、脂肪肝を防ぐB6、血行をよくするナイアシンなどが豊富で、ミネラル類としては貧血を予防する鉄や血圧の上昇を抑制するカリウムを多く含んでいます。
レバー類は食欲が落ちているときの救世主
レバーは脂質少なめで高い栄養価で、貧血改善にも効果大なのは皆さんよくご存知だと思います。
レバーの香りを好む犬は多いので、食欲が落ちているときの風味づけなどにトッピングをするなどで活用してください。
ビタミンAを豊富に含むため、過剰症を心配する飼い主さんも多いのですが、よほど大量に毎日食べない限り問題はありませんが、気になるようでしたら、含有量は鶏、豚、牛の順に多いので、鶏よりは牛のレバーを食べさせてあげてはいかがでしょう。
【主な栄養素】
たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンK・鉄・亜鉛・葉酸
【栄養効果】
肝機能の強化、感染症の予防、疲労回復、精力増強、血行促進、貧血の改善
栄養と効能について
レバーや内蔵肉はどれも、非常に栄養価の高い食べ物で、良質のたんぱく質をはじめとして、ビタミンB群、葉酸、鉄、亜鉛などを多く含み、なおかつ脂質が少ないという特徴があります。
中でも、ビタミンAは豊富で最適の供給源になり、皮膚や目の健康維持に不可欠な栄養素で、粘膜を強化して感染症を予防し、免疫力を高める効果が期待できます。
レバーの貧血を改善する働きは広く知られていて、貧血にはたらきかける鉄の他に、葉酸など造血に必要なビタミン類を豊富に含んでいるからです。
羊肉(ラム肉)は代謝を上げて体を温めてダイエットにも効果的!
ラム肉のは抗酸化物質であるカルノシンが含まれ、血管の健康維持や糖尿病など生活習慣病予防にも効果を発揮します。
代謝を促進して体を温める働きもあるので、冬場に老犬の体が冷たく感じられるときなど、ぜひ手作り食に取り入れてあげてください。
ビタミンB2など脂肪燃焼に働きかける栄養素を多く含む羊肉は、ダイエット中の犬におすすめ!
【主な栄養素】
たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンD・ナイアシン・鉄・カルノシン
【栄養効果】
健胃、整腸、滋養強壮、貧血・冷え症の改善、皮膚の健康維持
栄養と効能について
良質なたんぱく質を主成分とした羊肉は、他の肉に比べるを脂質が少なめで消化しやすいのが特徴で、ビタミンB群やナイアシン、鉄などを豊富に含んでいます。
ビタミンB群は代謝を促進して、体や脳にエネルギーを供給する重要な働きがあり、ナイアシンには血行をよくして、皮膚の健康維持にも役立ちます。
鉄は貧血を予防・改善する効果が期待できる上、羊肉のダイエット効果が注目されているのです。
アミノ酸の一種であるカルノシンを多く含み、脂肪燃焼に有効に働きかけるからです。
馬肉は栄養が豊富なので健康志向の犬におすすめ
低カロリーのため食事量が減った老犬やダイエットしたい犬にとってとても良い食材です。
鉄分は牛、豚、鶏と比較して3~4倍、カルシウムも牛・豚と比較して3~4倍と多いので、効率的に貧血防止や老犬の骨を守ってあげられます。
【主な栄養素】
たんぱく質・カルシウム・ビタミンA、ビタミンE・鉄分・リノール酸・αリノレン酸・オレイン酸【栄養効果】
健胃、整腸、滋養強壮、貧血・冷え症の改善、ダイエット栄養と効能について高タンパク質・低カロリーなので、多くの犬の手作り食の方は生であげることが多いのは、生には酵素が含まれ、自然な肉の不飽和脂肪酸が摂れるのも魅力だからだと思います。
私はエキストラヴァージンオリーブやえごま油などを追加してあげますが、肉に不飽和脂肪酸が含まれ、動脈硬化・アレルギー症状の緩和・心筋梗塞の予防・脳の活性化など、多岐にわたって効果を発揮する体にとって欠かせない成分が肉に含まれています。
次のページは魚についてです。
*犬の手作り食:食品別栄養シリーズ*
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