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「養生ごはん」インフルエンザ・風邪をひかない!こじらせない予防と処方食

 

身近な病気なのに、意外に知らないことが多く、毎年悩んでいる人が多い「風邪」

ありがたいことに、家族全員「風邪知らず」と思うほど、喉が痛い・鼻水が出るなどが2日程度でおさまり、数十年インフルエンザにもかかっていません。

風邪の原因はほとんど「ウイルス」ですが、たとえ風邪をひいてしまっても、体の免疫が高いと症状も軽く済み、インフルエンザでさえも軽い症状で済むような食生活を心がけてみませんか?

食べるものは「体づくりの基本」です。

ちょっと気を付けるだけで、風邪をひかない・こじらせないようにできる…と、実感できます。

はじめに簡単にですが、風邪をひく原因と治るしくみを知って、その上で予防の食事「養生ごはん」を上手に使い分けをしてください。

 

養生・養生食とは

最近、雑誌等でも健康コーナーで“養生”という言葉が多く使われるようになりました。

薬膳の講習でも、“養生”という言葉が基本になるのは、薬膳の目的が“養生”だからです。

養生とは、健康に注意して、病気にかからず丈夫でいられるようにつとめることと、病気やけがが治るようつとめることで、“養生食”とは、養生を目的とした“食事”のことです。

漢方薬で使われる特別な食材ではなく、自然界の食材には多くの薬効があり、普段目にする食材で、体が求めている食事を四季の流れに沿ってつくることを“薬膳”ではおすすめしていますが、そもそも先人の知恵として、薬効のある食材で、けがや病気を治せるように食事をとることは行っていたことです。

現在、体調に合わせて体が求めているものを察知するセンサーが壊れてしまっている現代人は、人間が持っている本能を生かし切れていません。

食を正すことは健康を正すことで、体をリセットする目的としても、精進料理で本能を目覚めさすこともひとつの方法だと、私は思っています。

 

風邪・インフルエンザを正しく理解して防ぐ-カゼをひかない!こじらせない!

医学的に「風邪」という病名はなく「急性上気道炎」と言うことが多いと思います。

風邪かなぁ?…と自分で自覚するときの症状として、喉がちょっと痛いような…鼻水や咳などの上気道に症状が出ることで、「風邪をひいた」と感じると思います。

風邪を引き起こす病原体の9割は、200以上もある「ウィルス」が原因です。

寒いところにいたから…とか、様々な状況を考えると思いますが、その場にいた全員が風邪をひかないのは、人によって風邪と闘う力“免疫力”が違うからです。

心身共に精神的に疲労していることによって免疫力は低下し、ウィルスに体が負けてしまったことが原因です。

ウィルスによる胃腸炎を「お腹の風邪」と大まかに風邪を分けていますが、ほとんどがノロウイルスだと言われています。

子供の夏風邪も、暑い場所から涼しい室内の温度差から風邪をひいた?…なども、ヘルパンギーナや手足口病と「夏風邪」と言われていました。

そんな感染症の病原体は、細菌より1000分の1も小さいウィルス。

ウィルスは、自分の自身の力で増やすことができず、人間などの生きた細胞の中に入ることで増えていきます。

ウィルスが人間に近寄るために、接触感染・飛沫感染という方法で、人と動物と共存しようと活動しています。

風邪をひかないために「空間除菌」を心がけている方もいますが、風邪やインフルエンは空気感染しないため、意味がありません。

特別な病原菌以外、日常で空気感染する可能性がある病気は、「麻疹・水疱瘡・結核」の3つです。

風邪やインフルエンザの予防は、咳やくしゃみをしている人のそばに行かないで2m以上離れる“飛沫感染予防”と、ウイルスがついている可能性がある人や物体を触らないようにうがいと手洗いを徹底する“接触感染予防”を心がけることが大切です。

風邪をひきやすい人の原因について、家庭の医学的な初期症状対策をまとめたページも合わせてお読みいただくとお役にたてると思います。

 

自分の免疫で治す!風邪に効く薬はない

一部の種類を除いてウィルスに攻撃できる薬はなく、症状を軽減するための薬が処方されているだけです。

それも、体の中でウィルスと闘っている最中に薬を飲んでしまうと、病状が長引いてしまうだけの場合もあります。

細菌による感染症の場合は抗菌薬(抗生物質)がありますが、ウィルスが体内に入った場合、自分の持っている“免疫”がウィルスと闘うしかないのです。

基本的に、風邪に治療薬は必要ないはずなのです。

喉の痛みや鼻水で眠れないなど、症状を軽減する薬で風邪が治ったと感じる方もいますが、根本は自分の免疫で治したのです。

インフルエンザの場合は38度以上の熱に加え、様々な辛い症状がありますが、抗インフルエンザ薬によって、重症化のリスクを抑えられます。

 

「上手に風邪をひく」とは?東洋医学の知恵

風邪は、体のどこかが弱って疲れてしまった…という表現で、大きな病気になる恐れを知らせてくれる体のバロメーターです。

つまり、免疫力が落ちる生活や食事をしているということなのです。

東洋医学では、失恋時は呼吸系・不安症の人は神経系・頭が疲れている人は頭痛系・お酒の飲みすぎは肝臓系・食べすぎの人は消化器系(下痢など)と、疲れているところに症状が出やすいと言われています。

免疫が落ちているSOSサインとして体と心の傷を、「風邪」という小さい症状のうちに修繕できるように…という「万病の防波堤」なのです。

風邪をひくことで、あなたの体の「免疫力」を教えてくれているので、すぐに風邪をひいくことは免疫力が弱いということなので、大きな病気になる前に、免疫力をアップさせるように日常生活と食事を気を付けて、自分の体を育てていきましょう。

 

風邪対策“養生ごはん”とは-症状別に必要な栄養は?予防食と処方食

ちょっ喉が痛い…鼻水が…と症状の悪化を防ぐには、体の栄養を整えておくことが大切です。

風邪をひかないように予防するごはんや、風邪をひいてしまったらその症状に応じてたべる栄養を処方するイメージでご飯を食べる。

そのような小さな積み重ねで、いつの間には「風邪」をひかない体、インフルエンザの症状が軽減されるような体になります。

 

かぜをひかない「予防ごはん」

風邪のウィルスに感染しても、免疫が正しく働いてくれて、発症をある程度は抑えることができるのですが、それは日ごろから健康状態を良好にしておく必要があります。

重要な仕事や受験生など、それぞれのイベントなど、絶対にはずすことができない計画を実行さすためにも、「予防ごはん」を意識してみてください。

それは、何か特別なものを食べるということではなく、体の機能を維持するための栄養素を過不足なくとることなのです。

1日1食ですべての栄養素をとることはとても難しいことです。

やはり、食事は3回に分けて食べることが体の負担も減りますし、多くの種類の食材を食べることができます。

そして、現代では「糖質が…お肉で元気な体…」など、様々な健康法が飛び交っていますが、人には体質があり、他人が成功した事例が自分に合っているとは限りません。

日本人は糖質を多く食べすぎるから減らしましょう…という趣旨だったはずの糖質制限が、ストイックに糖質制限をする方がいたために、今では「糖質も大切な栄養素です」…という情報が増えていくほど、健康被害の報告が多くあります。

お肉を食べて長寿!お肉のたんぱく質だけが注目されていますが、健康な方たちは肉の量に似合う野菜も食べているかもしれませんし、手軽にビタミンなどが取れる果実の農家なのかもしれません。

長い年月をかけお肉を食べすぎることで、腸内環境が乱れてしまうので、免疫力をアップさせ健康を保つことは、人間が生きていく必要な栄養を、必要な量食べることです。

お肉の理想的なタンパク質量は、厚生労働省で目標が立てられています。
【厚生労働省 日本人の食事摂取基準】
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

一日あたりのタンパク質平均必要量は成人男性で50g、成人女性で40gと定義されています。

肉は20%弱ぐらいがタンパク質なので、肉だけですべて取ろうとした場合、1日に必要な肉の量は300gとなりますが、ごはんや他の食材にもたんぱく質は含まれているので、肉や魚と絞って考えると1食の肉の量は1人あたり80gです。

それ以上の量を食べ続けていくと、極端な過剰摂取になって、体に影響を及ぼす可能性があります。

  • 内臓疲労…肝臓や腎臓にかかる負担が大きい
  • カロリーオーバー…肥満を招く原因
  • 尿路結石のリスク…シュウ酸が尿に含まれるカルシウムと結合し、石のようなかたまりになる
  • 腸内環境の乱れ…悪玉菌が増えて、腸の運動が弱まり、病原菌による感染・発がん性物質を作り出す

お肉を食べてダイエット・若返り…と、ひとつの情報に固執したことによって、多くの健康被害があることを忘れないでほしいと思うのです。

お肉に対して野菜は3倍量を食べるのが基本で、1日食べて欲しい野菜量は350g・1食約120gぐらいは野菜を食べるようにしましょう。

風邪をひかないためにも、肉と野菜のバランスは重要項目になります。

ハンバーグの中心にブロッコリーを入れてカサを増やしたり、添え物をジャガイモやにんじんを蒸したものなどにしてボリューム感を出すことで、お肉量を調整できます。

そして、野菜を毎食食べることができなくても、夕食で1日の野菜の収支のつじつま合わせを心がけると、便通もよくなり腸内環境が整って免疫力がアップします。

私が1日のうちにクリアーするように心がけていることですが、家族全員5歳から90歳の家族全員「健康診断」がオールAであることで、病院等で食事講演をするようになった「15のお約束」を参考にしてみてくださいね。

  1. 野菜は毎食両手1杯以上
  2. 主食は、米に雑穀を入れるか玄米で、パンも全粒粉か雑穀などが入っているもの
  3. 乳酸菌系を1日2回食べる(味噌汁・漬物・ヨーグルト・麹もの)
  4. 海藻を食べる(わかめ・昆布・ひじきなど)
  5. ゴマを食べる(黒ごま中心)
  6. アブラナ科(ブロッコリーやスプラウトなど)の食材を必ず食べる
  7. きのこを食べる(舞茸1食・そのほかのきのこ類1食)
  8. 豆製品を食べる(豆腐・納豆・黒豆・あずきなど)
  9. しょうが・ニンニクは料理の何かに必ず使う
  10. 酢の物を1日1回食べる
  11. レモンを1日1回とる(サラダにかける・はちみつレモンを飲むなど)
  12. アントシアニンである食材を食べる(ぶどう・ブルーベリー・ジャムなど)
  13. アーモンドかピーナツなどナッツ類を少々と、カカオ75%チョコを食べる
  14. りんごか柑橘類を食べる
  15. 食事の締めに緑茶を飲む

まずは、風邪に負けない体をつくることです。

風邪のウィルスに感染しても“免疫”が正しく働いてくれれば、発症をある程度おさえられます。

特別な食品を食べるということではなく、体格と活動量に見合ったエネルギーをとり、体の機能を維持する栄養素を過不足なく食べることが重要です。

そして、1日にとりたい食品として、私は7色を基本にしています。

もしよろしかったら、合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。

エネルギーや栄養素をどれだけとればいいのか?…と、考えてしまいますが、単品で大量に食べるのではなく、多くの味(品数)を食べることで満足できますし、食べる量と食べる7色の食品のポイントをおさえておけば、多少おおざっぱでもバランスよく栄養がとることができ、免疫力がアップしていきます。

 

具たくさんスープやみそ汁で多くの野菜をとる!

今まで当ブログで紹介してきたスープですが、どれも具たくさんで野菜を小さくカットしています。

朝食でおすすめなのはミネストローネや豚汁のようになど、野菜がいっぱい入っている汁物です。

冷凍庫に保存してもいいと思います。

子育て中は、冷凍庫にミネストローネスープが常に入っていて、忙しくて朝食をつくる時間がない時は、とても重宝しましたし、何よりも栄養満点です。

今でも孫達の朝食で、具たくさんのスープやみそ汁は食卓にのせています。

具材を小さくカットして、コンソメや鶏ガラスープに味付けするだけです。

我家のミネストローネの基本の具材は、トマト缶・たまねぎ・にんじん・セロリ・かぶ(大根)・じゃがいも・ピーマン・赤と黄色のパプリカ・なす・きのこ類(舞茸・しめじなど)豆類(ひよこ豆など)・肉や魚介類1種(鶏肉・ベーコン・あさりなど)

平均10種類以上の具材を使うように心がけています。

冷蔵庫の掃除をするようなスープでも、集めれば具材は多くありますね。

スープの味は、トマトベースだけなく、ストレートなチキンだしや、それに豆乳やミルク・味噌などを入れたりと、スープは多くのバリエーションを楽しめるので、飽きることがありません。

熱を加えても、栄養がスープに出ているので朝から栄養満点!

朝でなくても、汁ものには多くの野菜やきのこ類・豆類を加えることで栄養を余すことなく摂ることができるので、「具たくさんスープ」を多めに食べることを意識して食卓にのせていくことで、自然に免疫力をアップができると思います。

朝から食べられない…という方に、お湯を注ぐだけ1杯飲むだけの風邪予防レシピです。

 

風邪をひいたら早めに食べよう「処方ごはん」

風邪をひいてしまったら、その症状に合わせて献立を考えることで、こじらせないで早く症状の緩和ができます。

 

風邪のひき始め<のどが痛い>

 

熱が出た・出そう<寒気する>

風邪でお腹が痛い<胃腸痛>

 

インフルエンザ<高熱・下痢・胃痛など>

※水分補給…1~2時間おきに湯さまし・ほうじ茶・麦茶・市販の経口補水液など飲むようにしましょう。

自家製のスポーツも生のレモンが少量入るので、ビタミンC補給(免疫の維持)になります。

そして、どんな風邪の症状でもおすすめしたいのが“葛”と“玄米クリーム”です。

合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。

 

その他、風邪の対策・改善記事

風邪という症状の体からのSOSを感じたら、体と手足を温めて、頭痛の症状は首を温め、下痢はお腹を温め、熱が出たら頭を冷やします。

体を休め、養生することが大切です。

風邪は自分の体の免疫力を知るバロメーター。

風邪が治った後も、普段の生活習慣と食事の注意として、免疫力アップを心がけるようにしましょう。

 
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<健康を意識した目的別レシピ>
   




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一般社団法人 日本共育ライフ協会内

(合)共育生活研究所

“漢方養生士・中医薬膳師”として「薬膳・ローフードの食事」と、“LOHASライフスタイリスト”として「ロハスな生活」の講座を各地で行っています。


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