TOMOIKU*ブログ
10.82019
精進料理とは“食禅”の基本:心と体を整える方法が世界で注目!

精進料理は、ただ単に日本古来の食事作りではありません。
修行である生きる基本を食事に取り入れていることなので、洋食にできあがる場合もあります。
精進料理のレシピを紹介する前に、「精進料理」について…そして、その基本について綴っていきます。
精進料理とは
ここ数年「精進料理」が、日本人に限らず世界中で注目されています。
先に述べたように、ただ単に「和食」が精進料理ではありません。
世界で注目されたのは、禅に傾倒したアメリカ・アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズさんが、経営者として…それ以上に“人”として「禅」の魅力について語り始めたことがはじまりです。
それが、今では、グーグルやフェイスブックの本社でも、生産や創造性を増す手段として取り入れられています。
その真髄は「自分自身と向き合って、物事をシンプルに考えて心穏やかに過ごすことで、人生を整える」という禅の考え方です。
「禅」では、料理も修行のうちのひとつで、1つ1つの行動に丁寧に且つ没頭することが、いつの世も、悩みやイライラを無くして安らかな心をもたらしてくれるという“修行”です。
私たちの日常で、修行とまでいかなくても、その考え方は私たちの生活にすぐに使えそうですし、ちょっと自分を直視してみるよいきっかけにもなります。
同じような毎日でも、その心がけ次第できっと違う過ごし方ができます。
忙しく料理をする時間がない日々…
そんな日は作り置き料理でどうにか食事を済ます…というような、やっつけ仕事の日もあります。
「忙しい」とは“心”を“亡くす”でできているように、心が乱れていることが多く、そのような日々が続くと、食事が乱れて体調不良に繋がっていきます。
忙しいと感じる日々が続いたら、意識して“静”の時間をつくり、心を整えましょう。
そのようなとき、「精進料理」って料理をつくる作業もですが、食べる食材も心と体が穏やかになるモノが基本になっています。
“精進”という言葉には、「修行に励み、1つのことに集中する」という意味があり、ただ単に食べれば良いということではありません。
食べられる環境に感謝し、礼儀を怠ることなく食事をいただき“精進”することなのです。
精進料理の人気で時代の流れがわかる
精進料理が人気の理由は、自然の力は人間の健康維持に欠かせないという「健康志向」と、手をかけない便利な食品や外食ばかりに頼っていいのだろうか…という「心理的不安の反動」、お金を出せば何でも口にできる現代でも、何か満たされない感る人が増え、精進料理の教えから得られる「心の満足感」だと言われています。
それは物欲を脱ぎ捨てることで、気持ちが楽になる「断捨離」と同じ心の変化です。
高度成長期から人は「モノ」を求めて生きてそれを良しとしていましたが、、今は本当の幸せを求める「心の時代」と言われています。
精進料理には、そのような大きな教えがあります。
ただ単に精進料理で使ってはいけない食材を使用しなければ「精進料理である」ということではないことを、お伝えしなければなりません。
肉や魚を使わないで野菜だけで調理すると「精進料理」と伝えることはできますが、そこに“精進する心”を置いてきては、ただの「野菜料理」なのです。
精進料理を発信する側になってみると、相当心して臨まないといけないと覚悟してしまいます。
精進料理の基本:丁寧に作り・丁寧にいただく
ついつい省いてしまいそうな手間を惜しまないことを心がけます。
丁寧に作り・丁寧にいただく
時間に追われた生活をしていると、難しく感じますよね。
もちろん継続的に「丁寧に作り・丁寧にいただく」ということができたら、そんなすばらしいことはありません。
現代ではその時間をつくることがとても難しく感じたり、効率よくすることが評価に値することもあります。
そのような状況下で、貫くことはとても難しいという方が多いのではないでしょうか。
精進料理の基本“精進する心”は常にもちつつも、現在自分に置かれた状況を維持して、精進料理を心と体を整えるひとつの方法にしてみてはいかがでしょうか。
私は薬膳や防災レシピなどをお伝えする立場ですが、生徒さんひとりひとり“食”に対して意識が高い方が多い中、すべての食事づくりで精進料理を取り入れるのはむずかしいと言われていました。
ですから、疲れた時や週に1日など、精進料理の心得と調理を取り入れてみたらどうでしょう。
“食”は生きていくための基本です。
疎かにしてはいけないことです。
健康に生きていくために食事をするのですから、「心と体をリセットする」…
…そんな気持ちで、精進料理を意識してみませんか?
上記写真レシピ記載記事
<健康を意識した目的別レシピ>




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