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養生とは?季節に合った「食養生」何をいつどのように食べて心と体を整える?

 

養生とは

人はいつの時代も、健康で若々しく体になる薬や食べ物を探し求めています。

そして、医療はどんどん進歩するのに対して、慢性的な病気を抱えこむ人が多くなっています。

食生活の乱れがひとつの原因で、農耕民族だった日本人は、戦後食べなかった肉類を食べるようになって洋食が中心の食生活になり、便利な加工食品や惣菜、インスタント食品が食卓にあがるようになったりと、食生活が大きく変化しました。

そして、食事はビタミンやミネラルは不足しているのに対して、脂肪は摂りすぎているため、偏った食生活や栄養のバランスが、慢性的な病気の大きな要因を占めると考えられています。

現代病と言われる「生活習慣病」に“ガン”も加えられるようになり、アトピーや花粉症を含むアレルギー疾患や、肥満などの疾患の増大をくいとめる方法は、食の改善するだけで、体質だと決めつけ、あきらめていた諸症状がなくなると言われています。

「養生」とは、体と心をより健康にする日常の過ごし方のことです。

養生と聞くと、特別な治療や難しく特別なモノに考えられがちですが、実はとてもシンプルなのです。

食生活や日常の過ごし方をちょっと変えただけで、体や心は大きくかわり、薬に頼らなくても改善ができることがとても多いです。

ダイエットや筋肉増強や見た目を気にするあまり、偏った食事や過度なスポーツをして結果的に体をこわしてしまうことがあります。

仕事や付き合い、家事や子育てと忙しく、体力の限界を超えているのに、体と心の疲れを無視してがんばってしまう…。

自分の体を消耗品のように扱ってしまうと、年を重ねると体がSOSのサインを出すようになります。

「養生」を意識して、自分の心と体を大切にしてほしいと思います。

「予防は治療より勝り、養生は予防より優る」という言葉があります。

食養生は、治療や予防よりももっと最優先されるべき、「日常で体を労わり整える」ことなのです。

 

健康情報の「木を見て森を見ず」という危険!養生食のすすめ

アメリカセレブが使用している!とか…○○健康法、○○ダイエット、○○で病気が治る…とか…

いいなぁ…という食材を見つけては、図書館や各官庁・雑誌と情報を集め、自分で購入し試して…ブログで発信する側なので、気をつけて記事を書かなければ…と思っています。

ブログの構成を考えていると、ひとつの食材でも複数の栄養素があり、ひとつの栄養や効能だけに固執しないように気をつけていますが、それでも視点を絞った形になってしまうことに、難しさを感じます。

“健康”が使われている情報でも、実際は1つの「食べ物」や「栄養」だけのブームになっていることが多く、長続きしなかったり他の栄養が足りないため、病気になる場合もあります。

例えば、卵。

卵には良質のタンパク質があるから、毎日数個は食べる…
卵はコレステロールが多いから、食べない…

この両極端の食生活は、卵のタンパク質が多いという利点・コレステロールが多いという難点しか見ていないのです。

どちらも、情報の一部(栄養素)だけを捉えて、卵の良し悪しを判断しています。

まさしく「木を見て森を見ず」状態なのです。

※「木を見て森を見ず」とは、物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと。

食物にどんな栄養素が含まれているのか…

現代は「科学的」という言葉のもつ信用という雰囲気に流されて、良いモノ…としています。

しかし先人は体で感じているもので、自分に合ったものを食べてきたので、学ぶべき大切な知恵があります。

今の私たちは、その“本能”を忘れてしまっている…もしくは感じられなくなっているのではいないでしょうか。

食生活を考えるとき、栄養などの一部分ではなく全体をみることで、極端な方向へ走らないように“食養生”を心がけていきたいと思うのです。

 

食養生-何をいつどのように食べて、心と体を整えるのか

薬膳の教室で、食養生をテーマに「良い食事」を考えた時、生徒さんはとても難しく考えます。

効能は?

どれくらい食べたらいい?

…と。

食養生で大事なことは、「何を」「いつ」「どのように」食べるかということが基本で、とてもシンプルです。

もちろん、食材の効能を知っていくことも重要ですが、基本はブレないようにすることが一番です。

 

食養生「身土不二」食べて、心と体を整える

食べ物は単に体に入れる栄養素というだけでなく、生命エネルギーの源です。

身土不二しんどふじ」という言葉で、私達の体と大地の生命はつながっていて、その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良いという考え方があります。

例えば、日本で豊富に取れて、味噌汁の定番であるわかめを消化できるのは、海に囲まれた島で生まれ育った日本人だけです。

いくら体に良い食べ物だとしても、外国人が食べても消化不良を起こすだけです。

同じ日本でも、暑い地域と寒い地域があり、それぞれその土地に合った栄養が含まれている作物が取れ、それを食べて生きてきました。

自分が生まれ育った国や土地で、季節に合っている“旬の食べ物”が、人の体にもやさしいことは言うまでもありません。

そして、人類の本来の食性は、穀物菜食が中心であったと考えられていて、歯は、門歯が8本・犬歯が4本・臼歯が20本と2対1対5の割合になっているので、果物・野菜と肉類と穀物の摂取比率が、2対1対5の割合で体が形成されているのです。

そうした角度で食べるものを考えると、動物性のものは少なめ・植物性のものを中心が理想であることがわかります。

現代の食事は、根野菜も含む野菜類が少ないのは言うまでもありませんね。

そして、野菜や魚…そして米など、丸ごとで栄養が満点の状態です。

野菜の皮などに栄養があるのが、良い例になると思います。

食養生「一物全体」食べて、心と体を整える

食養で使われることが多い用語で、一物全体いちぶつぜんたいという言葉があります。

食材を丸ごと使用するという意味で使われ、穀物を精白しない・野菜の皮をむかずに使う・小さい魚を丸ごと食べることで、命のすべてを余すことなくいただいていることになるのです。

そして、虫がついた野菜は嫌われ、きれいな形が好まれ、大量生産を目的に…そして、長持ちするようにと、様々な農薬や添加物が使われています。

農薬が使われた野菜と、使われていない野菜を長時間放置していると、野菜が生きているか死んでいるがよくわかります。

農薬が使われた野菜はドロドロになって「腐る」のです。

農薬が使われていない野菜は、しなびて「枯れる」のです。

現代人の食に関する意識は、安全・安心を求めながらも、外見ばかりを気にしているように感じます。

作る人の思いが伝わらない…自然なものを、わざわざ不自然にして食べなければならない…

私達は、食の本来の目的を見失っているよう思えてなりません。

できることなら、大地と太陽のエネルギーいっぱいの食べ物を食べていきたいと思うのです。

四季の食養生

 

食養生「いつ」食べて、心と体を整えるのか

お腹が空けばすぐ食べる。

お腹がすいていなくても、食べる。

消費エネルギー以上に食べて、体に良いことはありません。

現代人は、こんなに世の中に食べ物が溢れているのに、「栄養失調状態」なのです。

過度な糖質制限による食事はおすすめできませんが、玄米を白米にしてしまっているように、栄養部分を削ぎ落してしまっている食べ物だけを食べていることから、「糖質過多」になり、肥満や体内脂肪になっている上に栄養失調になっている人が多いことが問題になっています。

消費したエネルギー分を、空腹時間を設けて命をよみがえらせてから食べるという習慣が必要です。

 

食養生「どのように」食べて、心と体を整えるのか

飽食の日本で、食べ物は充実していると思います。

しかし、食に関して“感謝”の気持ちを持つことが、できなくなっているそうです。

そして、作る人の思いがこもった食物には、生産者と消費者への感謝の気持ちのみならず、調理をする人など、工夫と愛情が溢れていることを感じて食べることも、幸せにつながるという養生の考え方があります。

食物を提供する側の思いは、食べてもらう人が元気に過ごしてくれるという幸福感を感じて、共に食事の時間を過ごしていくことがとても大切なのです。

忙しくて孤食になってしまったり、テレビを観たりスマホの操作をしながら食べる食事は、コミュニケーションを取りづらくさせてしまい、特に子供や高齢者には一緒にいても孤立感があるのです。

一日の中のたった数十分のこと…です。

食養生という具体的な料理よりも優先させること…それは、「食を楽しむこと」だと考えます。

そして独身の方で孤食であったとしても、頑張っている自分にも健康で食事ができる環境である状況に、感謝の気持ちが心にあることで、体は食べる栄養の吸収や伝達が違うのだそうです。

最高の食事とは、作り手の愛情と、食事をいただくときの感謝の気持ち、そして楽しくいただくことです。

 

「食」という漢字は、「人を良くする」と書きます。

楽しく感謝して食べるのが、自然治癒力を高めるための大原則で、最高の食養生になります。

 
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<健康を意識した目的別レシピ>
   




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(合)共育生活研究所

“漢方養生士・中医薬膳師”として「薬膳・ローフードの食事」と、“LOHASライフスタイリスト”として「ロハスな生活」の講座を各地で行っています。


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