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市販の野菜90%以上がF1種-雄性不稔?畑をリースして固定種野菜を育てる!

 

健康を意識した時、切り離すことができない「野菜」

農薬を避けた野菜を食べたい…と、野菜宅配の通販や道の駅・自然食品のお店などで、できるだけ農薬や化学肥料などが大量に使われていない野菜を購入するように心がけていますが、安心できる野菜をカンタンに手に入れのは難いのが現状です。

最近、腸内細菌のことを綴るために様々な書籍を読んでいて、「種」にも大きな問題を抱えているということから、今回は「種」についてを記事にしました。

 

種から野菜の栽培は始まっている!均一に揃っている野菜の不思議

私は野菜を購入するとき、どの程度の農薬が使用されているのか?…ということを中心に、子供達に食事を考えてきた33年。

何となく頭の中では、種にも問題がある…ということは知っていましたが、様々な書籍を読んでいると、本当に大丈夫なのかな?という疑問しか生まれませんでした。

他の記事でも何回か言っていますが、私たちの体が数十年間、実験されているかのような状況の中で、蓄積の怖さは次世代にまで続くことになるという結果が見え始めているような気がしてなりません。

アレルギー問題や少子化問題など、視点を変えて考えてみると、自分ではどうにもできないのだけれど、「どうにかしなければ!」とも思ってしまいます。

私たちの食生活で食べている野菜(農作物)の栽培は、まず「種」の問題から始まります。

なぜ野菜は均一に揃っているのでしょうか?

それは「メンデルの法則」によります。
メンデルの第一法則「優劣の法則」により、異なる形質を持つ親をかけ合わせると、その第一代の子(F1=雑種第一代)は、両親の形質のうち、優性だけが現れ、劣性は陰に隠れます。あらゆる形質でこの優性遺伝子だけが発現するため、交配種野菜は、一見まったく同じ形にそろいます。
反面、交配種野菜からタネを採ると、優性形質3に対し、1の割合で隠れていた劣性形質が現れます。(メンデルの第二法則「分離の法則」)野菜の場合、発芽速度、草丈、葉色、根群、果色はじめあらゆる形質で劣性遺伝子が分離して顔を出すため、F1から自家採種したF2世代は、見るからにバラバラの野菜になってしまいます。(F3世代は当然もっともっとバラバラになります)
人間でもそうですが、近い親戚同士などで近親婚をくり返していると、やがて生命力が衰え、体格も貧弱になっていくことを、近交弱勢または自殖弱勢と言います。

そういう状況を回避するために、交配種(F1)があるので遺伝子組み換えではありません。

野菜の大きさなどを均一に求めるニーズが高いというニーズがあるということは、運送時の箱が均一の方がコストがかからないですし、消費者も真っ直ぐで一定の大きさできれいな交配種(F1)の野菜を求めてきたのです。

<書籍「タネが危ない」 著書 野口勲氏>

 

 

F1種(交配種)・固定種(在来種)という野菜について

野菜の種には大きく2つ「固定種(在来種)」と「F1種(交配種)」あります。

現代の青果市場の90%以上がF1種で作られたものです。

 

固定種(在来種)とは

昭和30年代頃までは、ほとんどの野菜が普通の野菜の種の「固定種」でした。

昔、農家の方は一番よくできた野菜を選んで種を採り、二番目にできた良い野菜を自分たちや親戚・近隣住民で食べ、三番目にできた野菜を売りに出すということをしていたようです。

一番良くできた野菜の種を蒔いて育てた中から、また一番よいものを選んで種を採るというようなことを、代々受け継がれて品種改良したもので、その土地の気候などの環境に根づいたものなので、農薬に頼らなくても栽培できる仕組みでした。

F1種(交配種)とは

今は市場の90%以上がF1(交配種)の野菜です。

異なった品種を掛け合せて作られた、人為的につくられた一代限りの雑種で、1代目を意味する英語(first filial generation)を略で「F1」と言われています。

1代目が使用される理由は、1代目だけに現れる「雑種強勢」によって、野菜の成長が早くなり1代目だけ同じ形・大きさのものが育つからです。

2代目以降は、栽培期間も形や大きさなどがバラバラで、取引される野菜の規格外になってしまうことから生産性が悪く、手間がかかってしまうのです。

そのため、農家としては毎年“種”を購入しなければなりませんが、市場経済の観点で効率よく大量に作れて収入を増やせる「F1種」は、なくてはならない種になっています。

F1種の便利さだけに流されてしまったら、固定種で作られた従来の野菜を食べることがなくなってしまいます。

「いまや世界中の人々が、子孫を残せなくなった野菜を食べています。それは自然界から見れば不自然なこと。F1の種しか残らなくなってしまってからでは、もう後戻りできない。だから自家採種できる固定種を売っているんです」

<書籍「タネが危ない」 著書 野口勲氏>

しかし、農家の高齢化問題や市場経済から考えると、致し方ないことなのかもしれません。

体内に何も問題がないのであれば…という条件ですが!

 

F1種(交配種)品種改良

品種改良は、消費者や流通の要望を満たす為に、短期間で同じ形と大きさ・病気に強く・甘みが強い・皮が薄い・実が大きくなり安価に流通させることが目的として様々な方法でおこなれていました。

1960年代ごろから、品種改良として野菜の雌しべに、美味しくて効率を上げるために異なった品種の花粉を受粉させることが行われていましたが、花粉を作らない雄しべが発見されました。

植物で「雄性不稔」と呼ばれている病気は、動物で言えば雄の「無精子病」と同じです。

品種改良をする農家にとって、他の雄しべの花粉を持ってきて、花が咲く直前に元の花の雄しべを全て手作業で取り除き、雌しべが熟したら花粉を付ける…という手作業をしなくてすむようになります。

「雄性不稔」という病気ではありますが、その性質を利用することで除雄作業を行なわなくてよく、ミツバチや人の手で受粉させて、簡単に新品種ができる「雄性不稔のF1種」を作っています。

短期間での研究ではわからない「継続される健康への被害」はないのでしょうか。

私の個人的な考えですが、固定種はミツバチによっての品種改良は自然に行われることですが、雄性不稔F1種は自然の中にそのまま放置されたら、遺伝子異常であることから自然淘汰されるべきもので、人間の都合で勝手にその性質を利用し、市場の90%も占めていいのだろうか?…という、不安しかありません。

 

F1種(交配種)の異常な遺伝子である「雄性不稔」

「雄性不稔」という病気の原因は、ミトコンドリアの遺伝子の異常によることが判りました。

学校で習ったように、細胞のエネルギー生産になくてはならないものです。

ミトコンドリア遺伝子は、ミトコンドリアの為だけの遺伝子で、世間一般に言われる「遺伝子」ではありません。

F1種のすべてが、雄性不稔ではありませんが、こんな便利な雄性不稔の性質を利用しない良心的な農家は数少なくなっていると思います。

固定種を販売している、「種が危ない」著者の野口勲氏のお客さんの声の部分を一部取り上げました。

  • タネを買って帰ったら、甲州トウモロコシ(固定種)がサルに食べられていた。ところが隣の家のスイートコーンは、一口かじってぺっと吐き出して捨ててあった。
  • T社から委託されているF1キャベツの採種ハウスにサルが入って、葉を食べられた。でも食べられたのは花粉親の雄株だけで、タネ親の雌株には手をつけなかった。
  • おたくが勧めるニンジン(固定種)は、野ネズミがかじるので困る。

<書籍「タネが危ない」 著書 野口勲氏>

野生動物の感覚は、人間の私たちよりも研ぎ澄まされている感覚です。

お客さんの声にある「食べなかった野菜」は、全て「雄性不稔F1種」です。

サルやネズミは、「固定種」と「雄性不稔F1種」の野菜を区別し、「固定種」の野菜を食べる選択をしていることになります。

人間と動物にも「不妊」をもたらす危険性

人の 男性不妊の症例において、運動能の低下した精子からミトコンドリアゲノム(遺伝情報)の突然変異が検出された事実を受けて、
ミトコンドリアゲノムに突然変異を導入したマウスの実験で、男性機能が調査されました。
その結果、突然変異が導入されたマウスでは、精子数の減少と精子運動能の低下が起り、重度の男性不妊に陥ってしまうことが分かりました。
このことによって、ミトコンドリアの遺伝子異常は、植物だけでなく人間や動物においても、不妊をもたらすことが証明されました。

<2006年筑波大学らの研究>

 

人間の成人男性における1ccあたりの精子数のデータによると、1940年代にあたり1億5000万個でしたが、現在4000万個以下に減少しています。

環境や農薬・添加物など、減少する原因は他にもあると思いますが、そのひとつの原因に「雄性不稔F1種」があるのではないでしょうか。

「タネがあぶない」の著者 野口勲氏は「雄性不稔F1種」との関係性を、ミツバチを例にして「男性不妊症」との関係を指摘しています。

ミツバチの異常行動に危機感を!

「雄性不稔」の植物を用いて「F1」種をつくる際に、異なった品種の花粉を受粉させる為に人の手よりも、ミツバチが利用されています。

2006年から報告されているミツバチについて

  • 卵を産まない女王バチが続々と増えている:フランスで報告された
    女王バチが何代にもわたり「雄性不稔F1種」の植物の蜜から作られるロイヤルゼリーを食べることで、生殖能力が低いオスバチが生まれ、女王バチが卵を産めなくなった。女王バチと巣を見捨て、新たな巣を見つけに飛び立った。
  • ミツバチの大量失踪事件:世界中で報告された
    「蜂群崩壊症候群」現象は、されています。不思議なことに、大量のミツバチの死骸は見つからず、まさにどこかに失踪してしまったというのです。
  • ミツバチが1/4~1/3が、突然いなくなった:アメリカで報告された
    近代的な農場で働くセイヨウミツバチに、大きな問題が起きている。農薬との関連性も指摘されている。

ミツバチは、私たちが食べている野菜やフルーツなどの受粉を担っていて、受粉ができないと野菜や果実は育たないので、収穫ができません。

ミツバチが花粉を運んでくれるからこそ、人間は豊富な農産物の恩恵を得られているのです。

F1になっていることで栄養価が低くなっていく!

『日本食品標準成分表』で栄養を比較して、極端に変わってしまった例です。

減少した原因は「雄性不稔F1種」だけではないと思いますが、影響はあると思います。

にんじん:ビタミンA…約1/3
1950年 13500I.U
2000年  4500I.U

セロリ:ビタミンC…約1/4
1950年 30mg
2000年  7mg

ほうれん草:鉄分…1/5
1950年 13.0mg
2000年 2.7mg

 

畑をリースして固定種野菜を育てる

孫に野菜の成長を感じてもらいたくて、3年前から家庭菜園をしています。

苗を購入して植えていたのですが、今年は“種”から栽培しています。

道の駅で無農薬や無化学肥料の自然農法を中心に作っている方が、陳列作業をしているとき、種に聞いてみたら固定種で野菜を作っている方が数人いらっしゃいました。

「形は歪だけど、おいしいよ~」と、嬉しそうにお話してくれました。

我家での野菜づくりは、小さなスプラウトからはじまって、ベランダや花壇・プランターをプラスして、だんだん広がって、今年は農家の方から畑をリースしました。

 

「固定種」を専門に販売される野口さんの書籍「タネが危ない」では、「固定種の野菜はとても味が濃く美味しい」と書かれていて、お嫁さんと話し合って、自分でも作ってみよう!…ということになり、今年は“畑仕事”が加わります。

畑を思いついた時に種を購入しようと、「タネがあぶない」の著者 野口勲氏のお店のHPを見たのですが、購入時期が出遅れてしまって売り切れが多く今年は楽天で種を探しました。

「タネがあぶない」の著者 野口勲氏のお店 ; 「家庭菜園のタネの店 野口」

種は楽天で探しました!

野菜類で多くの固定種・伝統野菜のタネを揃えているのは「てくてくねっと環境雑貨と有機食品」さんと「Ivy」さんでした。

 

 

 

種から野菜を育てるのは大変だと思いますし、失敗する可能性も高いのですが、その過程を孫達が経験することも大切だと思ったのです。

世の中のおかしな方向に追従するのではなくて、おいしくて本当に安全な野菜を孫たち…未来の子供達に残していきたいと思うのですが、まずは自分自身の経験も必要だと思い畑仕事をお嫁さんと頑張っています。

不安に感じたところで、F1雄性不稔種を避けることなどできません。

野菜は殆ど食べられなくなってしまいます。

小さな畑で野菜を作っても、ほんのわずかです。

それでも、何を食べるか…どんな育成方法を選ぶかなどを選択していかなければいけないと感じます。

「固定種」を使った野菜の存在や、種を絶滅させないでためにも、昔ながらの野菜を作り続けるロハス生活を続けていこうと思っています。

 
TOMOIKU*Recipe by purpose 
<健康を意識した目的別レシピ>
   




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一般社団法人 日本共育ライフ協会内

(合)共育生活研究所

“漢方養生士・中医薬膳師”として「薬膳・ローフードの食事」と、“LOHASライフスタイリスト”として「ロハスな生活」の講座を各地で行っています。


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