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ゴムが原因?「ラテックスアレルギー」赤ちゃんから成人まで!「接触性皮膚炎」との違いは?

 

仕事仲間とのランチタイムでのことです。

アボカドが大好きだった方が、突然アボカド料理をオーダーしなくなったので、不思議に思っていたら、「ラテックスアレルギー」になってしまったのでアボカド・バナナ・キウイ・栗などの果実が食べられなくなったと聞いたのです。

ゴムが原因でアレルギーになると、認識はしていた「ラテックスアレルギー」ですが、知人の話から生活がガラリと変わってしまったということで、実際に不便に感じた話と各官庁の警告などをご紹介します。

今回の「ラテックスアレルギー」については3編構成の第1編です。
第1編:ゴムが原因?「ラテックスアレルギー」赤ちゃんから成人まで!「接触性皮膚炎」との違いは?
第2編:ラテックスアレルギー約半数がラテックス・フルーツ症候群に!果物リスト「食物アレルギー」?
第3編:花粉症10人に1人は果物でアレルギー!?「花粉・食物アレルギー症候群・口腔アレルギー症候群」

 

「ラテックスアレルギー」はゴム製品が原因?アレルギーを起こす危険因子

ラテックスとは天然ゴムの主成分で、ゴム製品に触れて即時的にアレルギーの症状が出るものを「ラテックスアレルギー」と呼びます。

私達の生活では天然ゴムが多く使用されていて、絆創膏ばんそうこう・炊事用手袋・輪ゴム、コンドームなどの日用品から、赤ちゃんが使用する哺乳瓶の乳首・おしゃぶり・おもちゃなどにも使用されていています。

医療では、医療用手袋、尿や血管に入れる管であるカテーテルなど無くてはならないものなのですが、医療関係者では「ラテックスアレルギー」になってしまう方が多いのが現実です。
欧米でのラテックス・アレルギーの頻度は、一般 0.8% ・ 手術室医師 7.5%・ 手術室看護婦 5.8%・歯科医師 13.7%・その他医療従事者 1.3%・二分脊椎症患者さん 36.0%…と、天然ゴム製医療用具に、繰り返し接触することでアナフィラキシーなど即時型アレルギー反応を起こすアレルギー疾患になっています。

<ハイリスクの方>

  • 医療従事者で手指にアトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎がある場合や、介護などで手袋をされている方
  • 病気や歯科などで繰り返し医療処置を受けている方
  • 食物アレルギーで、ラテックスアレルゲンと交又抗原性を持っているアボガド・バナナ・キウイフルーツなどのアレルギーがある方
  • 花粉症の方
  • ゴム製品に関わった仕事をされている方  …など

 

日本のゴムのシェアは、天然ラテックスゴム50%、合成ラテックスゴム41%、合成ゴム7.1%となっており、天然ラテックスゴムフリー化が遅れています。<引用:日本グローブ工業

 

ラテックスアレルゲンからの回避が最も効果的な予防法のため、ラテックスフリー化が日本では急がれている状況なのです。

消費者がラテックスフリー商品を望むことで、ラテックスフリー商品の開発が活気づき、安心で安全な生活用品や医療用品が増えていくと思うのです。

 

<消費者庁:注意喚起>

消費者庁・厚生労働省・経済産業省のNews Release

「天然ゴム製品の使用による皮膚障害は、ラテックスアレルギーの可能性があります。アレルギー専門医に相談しましょう。」

ラテックスアレルギーは、皮膚と天然ゴム中のラテックスタンパク質との接触により、赤み、かゆみ、じんましんなどの皮膚障害が発現するものですが、大きな特徴は、まれにアナフィラキシーショック(血圧低下や意識障害など)を引き起こす場合があることです。アナフィラキシーショックは最悪の場合、死に至ることもあり、非常に危険です。天然ゴム製品を使用した際に皮膚障害を発現したことがある方は、ラテックスアレルギーの可能性がありますので、天然ゴム製品との接触は控え、アレルギー専門の医療機関に相談して、御自身がラテックスアレルギーかどうかを確認しましょう。また、ラテックスアレルギー患者は、栗やバナナなどの果物を食べて「ラテックス・フルーツ症候群」を発症することもありますので、果物の摂取にも注意が必要です。
<引用:消費者庁HP

 

「ラテックスアレルギー」とは?原因は?

天然ゴムはゴムの木に傷をつけて、傷の部分から出る樹液で生成します。

木の“傷”から出た樹液に、植物が自身を保護するために「生体防御蛋白」を持っていて、そのタンパク質によって人間はアレルギーが発症すると考えられています。

そして出来上がった天然ゴム製品に人間が接触することによって起こる即時型アレルギー反応(じんま疹・アナフィラキシーショック ・喘息発作など)を「ラテックス・アレルギー」といいます。

医療従事者にラテックスアレルギーが多い原因は、院内感染の予防のためゴム手袋の使用頻度が高くなったため罹患率が急速に上昇したとされ、1日中使用している歯科医師が多いことでも分析されるようになりました。

 

私達の生活の中でも、皮膚に傷があるときに、そこから一度ラテックスが侵入してしまい、「感作」と言って免疫細胞が異物として認識してしまいます。

そして再度ラテックスが入ってしまうことで、免疫細胞が異物を排除するために、アレルギー反応を起こすのです。

赤ちゃんの口にちょっとした傷口があり、ラテックス(ゴム)を感作し、その後成長していく中で再度ゴムに触れる機会があるとアレルギーになったり、擦り傷にバンドエイドのゴムの部分があたり感作してしまい、その後アレルギーになる可能性があるということです。

すべての出来事で感作して絶対アレルギーになるということでもないようですが、体質的なことで強弱はありますが、誰でも感作します。

体調不良・環境・ゴムに接することが長期間・長時間であったりと、様々な条件が揃ってしまうことで起こる場合があるのです。

 

「ラテックスアレルギー」と「接触性皮膚炎」の違い

天然ゴム製品との接触で起こるアレルギーに、ラテックスアレルギーの他に、「接触性皮膚炎」という病気があります。

ラテックスアレルギーと全く違うのは、原材料のゴムによってアレルギーになるのではなく、天然ゴム製品の製造過程で添加される「化学薬品が原因」で感作されることでおこる湿疹です。

「接触性皮膚炎」は遅発型アレルギー反応によっておこるので、「ラテックスアレルギー」の即時型アレルギーではありません。

何となくかゆみが気になる人の多くが、この皮膚炎の可能性があるので早めに対処するようにしましょう。

そして、特定の食物(果実:バナナ・アボガドなど)に含まれるタンパク質と交又抗原性を示すことがあります。

ラテックスアレルゲンに感作されてしまうと、果実や野菜を食べることで、蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こすことがあります。

ラテックス・フルーツ症候群は、第2編でご説明します。

 

ラテックスアレルギーの症状と検査方法

ラテックス・アレルギーで最も多い症状

  • 接触蕁(じん)麻疹-手袋を装着した部分に、掻痒、発赤、膨疹、水疱形成がおこり、全身性に広がることもあります。
  • 呼吸器系症状(喘息発作)-接触蕁麻疹が全身に波及した場合や、手袋パウダーに付着したラテックスアレルゲンを吸入した場合に起こります。
  • アナフィラキシー・ショック-血圧の低下や意識障害を引き起こす

 

ラテックス・アレルギーの検査方法

病歴聴取→血清学的診断→皮膚テスト→負荷テストの順に進めていきます。

  1. 病歴聴取-問診上は、医療従事者、二分脊椎症患者、頻回手術や食物アレルギーなどのハイリスクであるかどうかをチェックします。
  2. 血液検査-血清中の特異IgE抗体の測定をします。
  3. 皮膚テスト-病歴より強い症状が疑われる場合は、呼吸管理ができる状況でアナフィラキシーショックに注意して行こないます。
  4. 負荷テスト-実際にゴム手袋をはめるのですが、血液検査・皮膚テストで危険な場合は行いません。

ラテックスアレルギーの治療は、現在のところまず回避する方法しかありません。

進行しないように日常生活での生活用具に注意し回避する方法によって、完全に除去されることで過敏性の改善が得られる可能性があります。

 

赤ちゃんから対策!身近な日用品から避妊用品まで!

赤ちゃんのいるご家庭では、哺乳瓶は用意されていると思います。

乳首やおしゃぶりなどもゴム製品です。

日本最大級の医師相談サイトAskDoctors(アスクドクターズ)で、12歳のお子さんがバナナアレルギー、ラテックスゴムアレルギーになり、赤ちゃんの時の哺乳瓶に使用していた薄茶色の天然ゴムの乳首が原因だったと書かれていました。

このように哺乳瓶の乳首部分・おしゃぶり・おもちゃや水泳用のゴーグルなどで目の周りが赤く腫れてしまったなど、ゴムの木で作られたものが子供用品でも多くあります。

赤ちゃんや幼児が、哺乳瓶やゴム製おもちゃなど、天然ゴムを含有するモノで感作され、ゴムアレルギーになってしまう可能性を説明している医療機関の呼びかけがとても多いです。

ゴム製品から溶け出すことが感作の原因なので、小さな赤ちゃんの時からゴム製品を子どもにしゃぶらせないことが感作予防となります。

小さな子供がアレルギーで、様々なことが制限されることは、とても大変なことです。

ラテックスアレルギーは成長と共に、一般で販売されている避妊用具が使用できない…という、男女とも深刻な問題になっていきます。

今では様々な避妊用具があるようですが、きっと想像するよりも不便なことが多いと思います。

避妊をしない原因や、性行為中でアナフィラキシーショックの可能性さえあるので、親御さんとしても子供を育てるにあたってゴム製品に注意することで、ラテックスアレルギーの予防をしていくことをおすすめします。

ゴムアレルギーの回避方法は天然ゴムとの接触を避けるしかないので、絆創膏やおもちゃなどのゴム製品を購入する際は、表示の確認してラテックスフリー商品を購入するようにしましょう。

絆創膏はご家庭の救急箱の中に入っているものだと思いますが、傷口から侵入するラテックスであることから、絆創膏はラテックスフリーであることが安全策だと思います。

ラテックスフリーの絆創膏でおすすめなのは「ニチバン オーキューバンエコ」で、ポリエチレン系フィルムの採用により、低温時でもゴワゴワ感が少なく、アクリル系粘着剤を採用しているのでラテックスフリーで、近所の薬局で購入できます。

傷の手当てをする時には、ラテックスアレルギーの心配がない、肌によくなじむ救急絆創膏をおすすめします。

子供用でかわいい絵柄があるものも販売されているので、絆創膏はラテックスフリーを選びましょう。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ニチバン オーキューバンエコOQES(病)【02P06Aug16】
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メーカー「ニチバンHP」商品ラテックスフリー説明

 

ゴム手袋などの日用品やベビー用品など高品質「ラテックスフリー」の商品を選ぶようにしましょう。

介護用品なのですが、「超薄手・左右兼用使い捨て手袋。ラテックスフリー」がとても便利です。
100枚で500円!価格もリーズナブルなので、おすすめです!

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ウェルファン まごころてぶくろ 粉無し 100枚入り S/M/Lサイズ
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赤ちゃんに使用する哺乳瓶には、様々な問題があるので、哺乳瓶を選ぶ時に、本体のプラスチック製と乳首のゴム製について気をつけうようにしましょう。

ラテックスフリーでも新たな問題の可能性もあり、ゴム手袋の製造過程に使用される加硫促進剤などの添加物により、遅延型のアレルギー性接触皮膚炎を生じる可能性(藤田保健衛生大の松永佳世子氏)があるとのことです。

ゴム製品を避ける!

避けられない状況だったらラテックスフリー商品を選ぶ!

体に傷がある場合は、ゴム製品を避け代替品を工夫して使うように心がけましょう。

参考:ラテックスアレルギー対策と安全管理:島根大学医学部皮膚科

 

花粉症や体調不良で「ラテックスアレルギー」にならない!重症化しないように気をつける!

花粉症やラテックスアレルギーの方が、体調不良や疲れ気味などのときは、摂取しないほうが安心だという食品があります。

その食品に対するアレルギーの方も体調不良時や疲れ気味のとき、ゴム製品に接触しない方が良いということになります。

次は第2編-ラテックスアレルギー約半数がラテックス・フルーツ症候群に!果物リスト「食物アレルギー」?…で、ラテックスアレルギーや花粉症の方が食べる時の注意を綴っていきます。

アレルギー問題で思うこと

何でも「抗菌!抗菌!」と神経質になってしまう状態が、第二のアレルギーを生むとも言われています。

私はストイックになることなく、重要項目をおさえて、注意するべきことは注意して、少々の菌に対しては自己免疫力をつけておくことが大切だと思っています。

 
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<健康を意識した目的別レシピ>
   




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