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TOMOIKU*ブログ
8.52016
犬の必要な栄養(1)効き目で食材を探す5大栄養素プラスワンで目的別に健康な食生活を!

Contents
5大栄養素プラスワンで目的別に健康な食生活
犬の長寿の秘訣シリーズ記事での5大栄養素を、効果別に説明していきます。
糖質…元気のもとになるエネルギー源
ごはんやいも類などに多い糖質は、大切な活力のもとで、脳や神経の働きを正常に保つためにも欠かせない重要な栄養素です 。
【栄養効果】
エネルギー補給、疲労回復、脳の活性化、解毒作用の促進
【糖質を多く含む食品】
白米・玄米・うどん・そば・ハトムギ・さつまいも・りんご・バナナ・いちご・ぶどう・すいか・かぼちゃ・山いも・大豆・小豆・えんどう豆・ヨーグルトなど
脳や神経組織が機能するために必須
主にエネルギー源として使われる糖質は別名「炭水化物」といい、ごはんをはじめ穀類、めん類、いも類などに多く含まれていて、分子量の大きさによって、単糖類、二糖類、多糖類の3種類に分けられ、働きもそれぞれ異なっています。
体内に入った糖質は消化・吸収された後、グルコース(ブドウ糖)に分解されて、周辺組織に取り込まれエネルギーとして利用されます。
脳細胞や神経組織、赤血球などのエネルギー源となる栄養素は、糖質のグルコースに限られ、糖質はどれも単糖類であるブドウ糖として代謝が行われるので、果物やはちみつなどの単糖類は吸収がよく、体に負担をかけません。
食べると血糖値がすぐに上がるので、一時的な疲労回復やエネルギー補給には、天然果汁が最適ですが、吸収しやすいだけに体内で脂肪に変わりやすい性質もあり、虫歯のもとにもなるので、くれぐれもとり過ぎには注意しましょう。
犬に糖質を与えてはいけない?
犬には糖質を与えなくても、たんぱく質を十分量供給すれば生きていけるという実験結果があります。
つまり、たんぱく質を分解して体内で糖質を作れるということなのですが、この説を間違って解釈して、糖質を与えてはいけないと思い込んでいる人も多いようです。
「与えなくても大丈夫」という意味と「与えてはいけない」とでは意味合いが違いますので、誤解のないように気をつけてください。
過剰に摂取するとどうなる?
余った糖質は肝臓にグリコーゲンとして蓄えられますが、さらに過剰になると脂肪に合成され、体脂肪として蓄積しますので、とり過ぎは肥満につながり、糖尿病などの生活習慣病の要因になります。
不足するとどうなる?
体を構成するたんぱく質や体脂肪が分解され、エネルギーとして利用され、これによって筋肉が減少し始めます。
また、全身にエネルギーが行き渡らず、疲れがちになってしまいます。
糖質は犬にも重要なエネルギー源になるので、取り過ぎには注意しましょう。
私は、全体の量の25%~多くて30%位を糖質を含む食品にしています。2%はおやつのヨーグルト(乳酸菌)にすることが多いです。
脂質…効率のよいエネルギーを供給
脂質といえばダイエットの大敵ですが、重要な役割もたくさん担っているので、体に良い脂質をバランスよくとるようにしましょう。
【栄養効果】
エネルギー貯蔵、動脈硬化予防、生活習慣病予防、脳の機能維持
【脂質を多く含む食品】
マグロ・サバ・サンマ・イワシ・カツオ・ブリ・タチウオ・レバー・牛肉・大豆・くるみ・アーモンド・アボカド・鶏皮・オリーブ油・ごま油・亜麻仁油など
体によい脂肪酸を積極的にとろう
とにかく悪者扱いされがちな脂質ですが、細胞膜や血液など体の構成成分としてなくてはならない栄養素で、脂溶性ビタミンの吸収を促進したり、神経の働きにも深く関わっています。
一番の特徴はエネルギー価の高さで、少量で多くのエネルギーを効率よく得られますが、とり過ぎると肥満につながってしまいます。
脂質は脂肪酸からできていますが、構造の違いによって飽和脂肪酸と不飽和結合に分かれます。
脂肪酸の種類 | 含食材 | 働 き |
---|---|---|
飽和脂肪酸 | 肉や乳製品などの動物性脂肪に多い | 体内でコレステロールを作る材料になるので、過剰に摂取してしまうとコレステロールや中性脂肪が増え過ぎ、動脈硬化の誘因になります。 |
不飽和脂肪酸 | 青魚や植物性油に多い | コレステロールを減らす働きがあります。さらにリノール酸やリノレン酸など、体内 で合成できないため食べ物からの摂取が必要な必須脂肪酸が含まれています。 |
ダイエット中に脂質の摂取は不要?
ダイエットのために脂肪分を全く与えないという人がいますが、人間のダイエットと同じで、皮膚がカサカサになり、ついには体調不良を訴えるまでになってしまいます。
脂質を控えめにした方がいいケースでも、摂取しなくていいというわけではなく、ダイエットには動物性より植物性のものを中心にして与えましょう。
過剰に摂取するとどうなる?
エネルギー過多になり、肥満を招いたり進行させてしまい、特に飽和脂肪酸をとり過ぎると、動脈硬化をはじめ心臓病、糖尿病などの生活習慣病になるリスクが高まり、ガンの誘因となる可能性もあります。
不足するとどうなる?
全身の皮膚が乾燥してかさつき、傷が治りづらくなり、エネルギーが不足することで免疫力が低下して、皮膚病や感染症にかかりやすくなります。
肥満を気にして脂質を与えないを悪影響もあるので、良質な油(オリーブ油・ごま油・亜麻仁油など)や青魚を手作り食に取り入れるようにしています。
たんぱく質…体の大切な部分を作る主成分
丈夫な体作りのために、たんぱく質は欠かせない栄養素で、必須アミノ酸のバランスでその栄養価は決まるといわれています。
【栄養効果】
成長の促進、脳の活性化、精神安定、免疫力の向上
【たんぱく質を多く含む食品】
卵・牛肉・鶏肉・豚肉・レバー・アジ・イワシ・サバ・シャケ・マグロ・ウナギ・トビウオ・エビ・大豆・豆腐・枝豆・カッテージチーズ・牛乳など
動物性と植物性を合わせてバランスよく
体を作り、生命活動を維持するために不可欠の栄養素で、筋肉や臓器、皮膚、血管などの体の基本をなる組織をはじめ、ホルモンや酵素、免疫抗体などもすべて、たんぱく質からできているので、体の発達のめざましい成長期には多量のたんぱく質が必要です。
たんぱく質は約20種類のアミノ酸が結合したもので、その種類や含有量によって性質が異なり、アミノ酸は体内でも合成できますが、合成量が不足するものを必須アミノ酸といい、必ず食品から摂取しなければなりません。
その必須アミノ酸をバランスよく含むたんぱく質を、栄養価の高い「良質たんぱく質」といいます。
肉や魚介類に含まれる動物性たんぱく質は必須アミノ酸をバランスよく含むので、効率のよい摂取が可能ですが、一方で脂質やコレステロールも多く含まれているので、豆類や穀類に豊富な植物性たんぱく質と組み合わせで、食事に取り入れることを心がけたいものです。
必須アミノ酸が足りているか心配?
たんぱく質といえば、必須アミノ酸が含まれているかをことさら気にする方がいますが、日頃から肉や魚などをいろいろと食べていれば不足することはありえないので心配不要です。
アレルギーなどで完全なベジタリアン生活を送っていれば、抵抗力が落ちる可能性もあり、そういう場合の摂取不足はまず毛の質の変化に表れるので、注意して観察しましょう。
過剰に摂取するとどうなる?
たんぱく質は体内に蓄えられないので、過剰な分は尿となって排泄されますが、大量に排泄されるとカルシウムの排泄量も増加するので、骨がもろくなる可能性が高まります。
不足するとどうなる?
皮膚が荒れ、ケガの回復が遅れ、スタミナが低下して、疲れがちになり、免疫力も低下して、感染症にかかったり、成長期には発育障害が見られる場合もあります。
通常の食生活なら必須アミノ酸不足の心配は不要で、特殊なケースで気になる場合は毛の変化に注意をしましょう。
食物繊維…腸内の有害物質の排出を促進
便秘解消からガン予防まで幅広い効能で知られる食物繊維で、体重管理が必要な肥満犬や便秘になりやすい老犬は必須です。
【栄養効果】
便秘解消、生活習慣病予防、肥満防止、排毒作用の促進
【食物繊維を多く含む食品】
ごぼう・ブロッコリー・さつまいも・モロヘイヤ・かぼちゃ・きのこ・大豆・納豆・いんげん豆・アーモンド・わかめ・ひじき・昆布・キウイ・玄米など
多くの効用を持つ「第6の栄養素」
かつては栄養素の吸収を阻害するものと思われ、全く評価されなかった食物繊維ですが、昨今では健康維持や生活習慣病の予防に役立つ機能が次々と明らかになってきました。
5大栄養素に次ぐ「第6の栄養素」として、大いに注目を集めています。
食物繊維のほとんどは吸収されず、体外に出てしまいますが、腸内でふくらみ、水分を吸収する性質があることから有害物質を吸着して、排出を促進します。
毒素を分解する腸内細菌の活動をサポートする働きもあるので、排便がスムーズになり、便秘が解消されるのです。
また、海藻や果物に多く含まれる水溶性食物繊維には、血中のコレステロールを減少させたり、血糖値の急上昇を抑制する働きもあるため、動脈硬化や糖尿病の予防にも効果を発揮します。
さらに、消化・吸収されずにふくらむ食物繊維は、満腹感を長持ちさせるので、体重管理にも役立ちます。
消化できない繊維は胃腸に負担?
犬は食物繊維を消化できないので、胃腸の負担になるから与えてはいけないという間違った情報が流れていますが、人間も含め、食物繊維を体内の酵素で消化できる動物は存在しません。
犬に負担がかかるなら人間にもかかるはずで、人について食物繊維の害を聞かないように、食物繊維をとって病気になることはありません。
私達も犬も安心して、食物繊維の多い食品を食べましょう。
過剰に摂取するとどうなる?
通常の食事ではとり過ぎることはありませんが、大量にとると下痢を起こす場合があり、長期間にわたって過剰摂取が続くと、カルシウムや鉄などの吸収を阻害して、ミネラル不足になる可能性もあります。
不足するとどうなる?
腸の働きが低下して、便秘がちになります。腸内に有害物質が長期間滞ることで、大腸ガンになるリスクも高まる上、血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病を引き起こします。
食物繊維を消化できなくても負担になりませんし、そのまま体外に出ることで解毒にも役立ちます。
過剰摂取で害になるという「過剰」とはどのくらい?と思いませんか?
食事の80%位がひとつの食品で毎日摂り続けるというような、極端な話です。
ダイエットでもみられる、ひとつの食材だけを食べ続けるという、非健康的な食べ方のことなので、過敏にならなくてもよい範囲だと思います。
次のページはビタミンについてですので、引き続きお読みいただけると、理解が深まると思います。
犬の必要な栄養(2)ビタミンの効き目で食材を探して健康的な食生活を!
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